2013年5月13日月曜日

富士総合火力演習を観覧できる確率を考える

毎年8月に静岡県御殿場市の東富士演習場で行われる富士総合火力演習、通称『総火演』。観覧するには往復はがきまたはインターネットで応募し、恐ろしい倍率の抽選をくぐり抜ける必要がある。ちなみに応募は毎年1人1回のみである。陸上自衛隊:富士総合火力演習応募方法について

応募枠には誰でも応募できる「一般」と29歳以下限定の「青少年」の2種類の枠があり、さらにそれぞれ、車で行く人向けの「駐車券付き」と電車で行く人向けの「駐車券なし」の組み合わせ4種類の応募枠がある。各枠の倍率は、
青少年駐車券なし<一般駐車券なし≦青少年駐車券付き<一般駐車券付き
という大小関係となっており、「青少年駐車券なし」が最も当選確率が高い。陸上自衛隊:よくある質問によると、昨年度の倍率は平均約10倍であったらしい。つまり、「青少年駐車券なし」の倍率は10倍以下とみなせる。思ったより倍率が低い。

僕の年齢は現在27歳であり、今年・来年・再来年の3回青少年枠で応募することができる。この3回のうち$k$回当選する確率は、$n=3, p=0.1$の二項分布に従う。ただし、3回とも倍率は10倍とし変化はないものとする。3回のうち少なくとも1回当選するということは、求める確率は$1-P(k=0)$、つまり$1-$(全く当選しない確率)である。
$$
1-\binom{3}{0}0.1^0(1-0.1)^{3-0}=0.271
$$
よって、僕が青少年枠で総火演を観覧できる確率は約$27\%$となる。

正直言って低い悲しい

おそらく、30歳になっても一般枠で応募し続けるだろう。では、「一般駐車券なし」の倍率を、少し悲観して20倍とおき、当選できる確率を$90\%$以上にするためには、何年間応募し続ければいいだろうか。これも先ほどと同様にして、$1-P(k=0)\ge 0.9, p=0.05$である二項分布の$n$がいくつになるのかを考えれば良い。
$$
1-\binom{n}{0}0.05^0(1-0.05)^{n-0}\ge 0.9
$$
これを解くと$n=45$で当選確率が$90\%$を超える。45年間コツコツ応募し続ければ、きっと夢は叶うのである。75歳の僕には挫けずに頑張ってもらいたい。

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